大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(オ)893 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人後藤衍吉の上告理由第一点について

借家法第一条ノ二にいわゆる「正当ノ事由」とは、賃貸借当事者双方の利害関係

その他諸般の事情を考慮し、社会通念に照し妥当と認むべき理由をいい、賃貸人が

自ら使用することを必要とする一事により直ちに正当の事由があるといえないこと

は、当裁判所の判例とするところである(昭和二七年(オ)第四四六号、同二九年

一月二二日第二小法廷判決、集八巻一号二〇七頁参照)。しかるに、所論は右判例

の趣旨に反し、同条の解釈として、自己使用の必要あるときは、常に解約申入につ

き正当の事由ありとすべしとするのであつて、採用の限りでない。その他の論旨は

「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」 (昭和二五年五

月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法

令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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